直接還元法というのは、収益価格を求める収益還元法による1つの手法のことです。 ちなみに、不動産鑑定評価基準において定められた収益還元法には、この直接還元法とDCF法があります。
直接還元法は、一期間の純収益を還元利回りによって還元する方法で、次の式によって表されます。 ⇒ 不動産の収益価格=一期間の純収益/還元利回り
収益還元法において、直接還元法とDCF法のどちらの方法を適用するかというのは、次のようなものに即して選択することとされています。 ■収集可能な資料の範囲 ■対象不動産の類型 ■依頼目的 ただし、不動産の証券化に係る鑑定評価等で、毎期の純収益の見通し等について詳細な説明が求められる場合には、DCF法の適用を原則とし、あわせて直接還元法を適用して検証を行うことが適切であるとされています。 特に、資産流動化法や投信法に基づく評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める際には、DCF法を適用しなければならないとされています。